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感謝する死者


Kです。

具体的なアルバムレコーディングに向け、日々色んなアルバムを聴いています。録音方法、トーンの研究、楽器の録り方と重ね方、音のレイアウトの方法など。過去に僕が影響を受けたアルバム群からピックアップして細かく聴いています。

今まではさらりと聞き流していた部分にも多くの発見が!

楽しいです♪


だけど、長時間集中して聴き込んでいるとやはり頭が疲れて集中力が途切れてくるもの。そんな時にきまってリラックス気分で聴きたくなるバンドがあります。

Grateful Dead。
聴いたことある??

Grateful Dead (1965〜1995) は、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ出身のバンドで、1960年代の大きなロックの動きの中でヒッピー文化、ドラッグカルチャーと同じ文脈で語られることの多い存在。1969年のモンタレーやウッドストック(残念ながら限定版DVDにしか彼等の演奏は収録されていないけど)にも出演。Dead Head と呼ばれる熱烈なファン層を持ち、アメリカのライブシーンにおいて数多くのバンドに多大なる影響をおよぼした。現在の通称ジャムバンドと呼ばれるシーンにおける元祖的存在。


Jimi Hendrix、Janis Joplin、The Doors 達と並んで語られてもおかしくない、ロックの一時代を率いたビッグネームなのに日本では知名度が低いんですよね。「デッドであればこの1曲!」というようなヒットチャートでのキラーチューンに恵まれなかったことが原因か?

そこら辺、The Velvet Underground に近いとこあるのかな。


僕は Grateful Dead がとても好きなんです、たぶん。
Grateful Dead の楽曲やサウンドに多大なる影響を受けている、、、に違いないはず、、、です。


そう、デッドを語るにおいて、なぜか歯切れが悪い。
確信を持って積極的にデッド好きをアピールできないのです。なぜだ??


なんかね、不思議なんですよ、デッドの存在って。
好きだというのは間違いないのに、楽曲ごとに掘り下げて聴くのが甘い。しょっちゅう聴いているから曲はかなり体にしみこんでいるのにタイトルを知らなかったりする。歌詞をじっくり読んだりギターで採譜したのって4〜5曲ぐらい。たぶんJerry Garcia 以外のメンバーとは道ですれ違っても気付かないかもしれない。

ほかの「熱中」するバンドやアーティストたちに比べると、圧倒的にサラリと付き合っているんです。本当に好きなの?って疑ってしまう。

その割には、結構な枚数のアルバムやテーパーたちの録ったブート音源を持っている。デッドのTシャツは何枚も愛用しているし、キーホルダーにはデッドベアのフィギュアが何年もお守りのようにぶら下がっている。バイクのタンクにはSteal Your Faceの稲妻ガイコツステッカーが貼ってある。デッドベアのビーンバッグ(ぬいぐるみ)も部屋のあちこちに転がっている。大好きなんだね、結局。


なんなんだ、Grateful Dead??


昔、学生時代に米1960年代のカウンターカルチャー、ヒッピー、ドラッグ文化、サマー・オブ・ラブなどを調べたことがある。当時のアメリカの新聞記事や週刊誌をあれこれ検索したりしてね。必ずといっていいほど出てきた名前が Grateful Dead だった。

まだバンドの音は聴いたことがなかったのだけれど、オドロオドロした名前、LSDを中心とするサイケデリックドラッグとの強い結びつき、そして絞り染めTシャツを始めとした数々のデッドグッズやアートワークの強烈さ。

なんかパッと手を出しちゃいけない「禁断の果実」のような気がして、微妙に避けていたバンドだった。


ある時、友達がアルバムを持っていたのでドキドキしながらプレイボタンを押してみたんだけど、、、

なにこれ、カントリー音楽? フォークバンド?

アルバム "Workingman's Dead" だったんだけど、アコースティックギターに爽やかなコーラスがのる牧歌調の楽曲。アメリカのルーツミュージックじゃないか。

すでにJimi Hendrix、The Doors、さらに Pink Floyd や Iron Butterfly を愛聴していた僕にはなんとも拍子抜けなデッドとの出会いでした。カルト的な人気を誇るサイケロックの親玉なのに、なんで?

めちゃくちゃ恐いと思ってたお化け屋敷、いざ入ってみたら全然だった、みたいな。


普通ならここで「別に俺はデッドはいいや。期待して損した。」とお蔵入りしてしまうはずなのですが、妙にその存在の不思議さが残ってしまって、さらに何枚か聴いてみようかなと時間をかけてチマチマと聴き続けることになるのです。

気が付いたらアゴのすぐ下までズブリとはまってしまったデッド泥沼。

やっと分かってきたデッドの持つ「サイケデリックロック」の味わい、そして「カウンターカルチャー」の象徴として存在してきた理由。


とはいえ「Grateful Dead 好き?」って聞かれたら「好きだよっ!」って答えられるのだけど、「好きなバンドは?」に対して「Grateful Dead !」と真っ先に言えない微妙な距離感があるのは変わらず。


唯一無二の空気、トーンをつれてくるバンドなんです。
真似できない。無理無理。
安易に近付けない憧れがある。
それは、あのデッドやHendrixたちをを生み出した60年代という時代性にもあるのかもしれない。


初期のスタジオ盤、そして数々のライブ盤を聴いてきて、だいぶ時がたちましたが未だに積極的にデッド愛好者を名乗れないこの感じ。デッドの音楽をこの手につかんだと思っても、すぐに指のあいだからすり抜けてしまう感触。


僕にとっては空気なのかな、Grateful Dead。
必要だけど一部になれない。
近付くと遠ざかるのに、ふと気が付くと思いのほか近くを漂っている。
空気にしては濃密すぎるけどね。


一番好きなアルバムは "Live / Dead " です。最高!
興味があったら是非聴いてみて。

「聴いてみたけど、よくわかんないや、Grateful Dead」。
そんな感想が一番的確な気がします。変なの。


K.
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